文字の寄せ集め

つれづれなるままに、日ぐらしパソコンに向かいてカタカタ

冬の遊園地

遊園地に行ってきた。期間限定の催し物が目当てだったが、いざ行ってみればどのアトラクションも面白そうで、昼過ぎから閉園時間までたっぷり楽しむことができた。さすがアトラクション、原義が「引き付けるもの(at- その方向へ + tract 引き寄せる + -tion 名詞語尾)」なだけある。

 

入り口を抜けると噴水の広場になっており、そこでマスコットキャラクターの猫や鳥が迎え入れてくれた。どこにでもいそうなデザインだが、この遊園地のキャラクターなので当然ここでしか出会えない。名称不明の猫さんや鳥さんたちは、かけがえのない存在なのだ。

 

お恥ずかしい話、少し前まで私は地方の遊園地のオリジナルキャラクターを下に見るきらいがあった。「どうせミッ◯ーやプ◯さんには敵わないよ」と。別にディ◯ニーファンでもないくせに。
しかし今回鳥さんたちを見て考えた。この鳥さんがこの広場に立つまでに、一体どれだけの人の力があったのだろうか——遊園地を設計した人、建設した人、運営している人、遊園地のテーマに合わせて鳥さんの衣装をデザインした人、遊園地スタッフの人、そして時間とお金を使ってやって来た来園者。他にももっといるはずだ。

 

数多の人々の努力の上に鳥さんが立っていることに私はようやく気が付いた。そんな私の心の内も知らないで、鳥さんは陽気なステップで園内にいざなってくれた。少し心がチクっとしたので、その分笑顔でお礼を言った。

 

感謝すべきは鳥さんだけではない。寒空の下頑張ってくれたスタッフの方々や、一緒に行ってくれた人。それから猫さんもいたよね。そういう人々のおかげで楽しい時間を過ごせたことを忘れないでおきたい。冬の遊園地は寒かったけど、暖かい気持ちになった。